No.34

「ムーの幻影」というSF小説を書きました。
もう10何年も前のことです。陸奥新報紙に連載し出版したのです。

平安を求めて遠い星からやってきたヒューマノイド阿井と
24歳の恂子との愛を中心に
物語りは破天荒なスケールで展開していきます。
そのなかでムー帝国の首都、
水の都ヒラニプラに、
時の旅人でもある阿井が現れて
恂子を想うシーンがあります。

緑の丘をぬって流れる川には蓮が白い花を咲かせ、
遠くに神殿がけむっていた。
男が一人佇んで、内海を見つめている。
あたり一面に花が咲き乱れ、色とりどりの蝶が舞っている。
彼は想っていた。
遙か6000キロの彼方を。
1万3000年の時を超えて
出会うであろうひとのことを。
(これでいいのだろうか・・・)
・・・・・中略・・・・・
やがて男の姿は明るい陽光の中にぼやけはじめ、消滅した。
どこかでギターのトレモロが聴こえていた。

小説には音楽を使わないつもりのボクが
つい書いてしまった一行でした。
それは後日ギター4重奏「いにしえの水の都にて」となって発表されたのです。
やはり、音楽から逃れることはできないのですね。

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