ルバートは盗むという意味でしたね。
だからテンポルバートは、
たとえば他からテンポを盗むことによって速くなり、
盗まれた方は遅くなる。
つまり、加速、減速にある程度の弾力性を与えるということでした。
元来音楽は、特に記号をつけなくても
自然に速度や強弱などに変化が生まれるもので、
作曲家は、その確認のためと、
速くなりたい所を遅くして欲しいというような、逆の場合に記号を用います。
又ショパンやリストなどロマン派以後の作曲家のように、
テンポルバートを楽譜自体の内に書き込んでしまい、
記号を必要としない場合もあります。
このような時間的変化は
おそらく人間の身体活動の度合いや、感情の起伏による、
心臓鼓動の不随意的変化によるものだと思われます。
つまり私達は日常において、テンポルバートをしているのですね。
いやそうしないと生きていけないのです。
「テンポルバート」軽んずべからずじゃ!

