若い人は、たくさん時間をもっていろので
その大切さに気がつかない。
つい無駄に使ってしまう。
(この無駄は浪費ではない)
年齢を重ね、あるポイントを通過すると、
残された時間の少なさに、はたと気づく。
ついあせって、あれもこれもとやりたくなる。
しかし若い時のように物事を素早くは出来ない。
頭の回転をはじめ、すべての動きの速度は、
残された時間に比例して減少するのである。
だから年齢とともに一定の方向に流れる
クロノスの時を離れることを学ぶのだ。
カイロスの時へと、精神移動するのである。
音楽は二つの時の狭間で生まれ、
演奏は後者から投影され、前者に乗って進むである。

