作成者別アーカイブ: Kミュージックラボ

NO 170

兆候 1   陽射しが強い。きらきらと光る水だ。風邪が強い。どこまでも果てしなく広がる真っ青な海だ。周囲2000キロには島らしい島はない。ここは南緯5度、西経113度、太平洋のまっただ中だ。船はシドニー・パナマ航路をクロ … 続きを読む

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NO 169

出逢い(最終回) 13 「どうぞこちらへおいでください」階段の下から、何処かの民族衣装を身につけた、先ほどの女性が声をかけてきた。カウンターに座ると、バーテンが音もなく寄ってきてグラスに氷を入れ、その上に赤い液体を注ぎ込 … 続きを読む

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NO 168

出逢い 11 かなり長い階段を下りると、重厚な扉があった。その表面には八方にトゲの出た円形をアラベスクが取り囲んでいる図柄のレリーフがついている。恂子は扉を押した。「いらっしゃいませ」黒服に蝶タイの若い男が丁寧に迎えた。 … 続きを読む

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NO 167 出逢い

9 北欧風の調度でまとめられた部屋。畳を敷けば12,3畳にもなろうか。大きなソファーに男がゆったりとくつろいでいた。小型のテーブルを挟んで、二つの椅子の左側に、女が脚を組んでいる。髪を無造作に後ろに束ねた女は唇を堅く結び … 続きを読む

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NO 166

出逢い7~8  7 「槙原さん」帰る客に挨拶していた恂子の横から、大沢が声をかけた。顔を上げるとニコニコしている大沢の後ろに、あの男が立っていた。大沢よりちょうど頭一つ背が高い。そして彼の目は、今はっきりと恂子を見ていた … 続きを読む

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NO 165

出逢い4~6  4 (いったい誰なんだろう・・・Kって)恂子は首をかしげた。艶やかな友振り袖が彼女の都会的な顔立ちと溶け合い、少女らしさを残した面影のなかに、成熟した女性の貌をのぞかせている。もちろん恂子にとって”予言の … 続きを読む

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NO 164 第2章 出逢い1~3

第2章 出逢い  1 豪華なシャンデリアがきらめく光を降らせてシンセサイザーのものらしい、情感をくすぐるようなBGMが、しぼったボリュームで流れている。200人ほどの客の中を、スケスケの白いブラウスにきっちりとした黒のタ … 続きを読む

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NO163 謎の教団16~18

16 土曜日。槙原恂子と林理佳は、巨人ヤクルト観戦のため、水道橋に下りた。”天の羽衣教団”ビルは今日も光と闇のコントラストを見せて、左手の東京ドームに対して、ひときわ高く周りを睥睨している。 試合開始にはまだ時間があった … 続きを読む

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