風の11・・・5
「未知ほど魅力的なものはないのですね」
ほんの小さい頃、弘前公園はまだ未整備で、
あちこちに、背丈ほどの藪があり、
所々に湿地や沼めいたものがありました。
「あの奧にはなにがあるのでろう」
「あの底には何が棲んでいるのだろう」
いつもそんなことを考えながら歩いていました。
それが原点なのですね。
既知のものではなく
何か新しいものを見つけたくなるのは
未知の魅力のせいです。
人間は、
いわばこの魅力に取り憑かれて
所謂、発展を遂げてきました。
でも、なにかを見つけた途端それは既知のものとなり、
また次のピークが垣間見えるのですね。
だから決して終わることはありません。
そして今、人間は、
宇宙を目指しています。
でも一番未知なのは、
人間自身なのですね。

