音楽の才能は「その90%が生まれながらのものだ」
という統計があると聞いていましたが、
このたび、音を聞きわける能力に関係する遺伝子が見つかりました。
それは内耳の発達に関わり、
音の信号を脳に伝えるGATA2という遺伝子です。
しかしこれだけでは、音楽のとはいえません。
もう一つ内耳にはたらくPCDH7という遺伝子も見つかりました。
これは脳の扁桃帯でもはたらき、
音を聞きわけるだけではなく
感情に関わり、技術や創造性などが複雑に絡み合ってくるそうです。
その結果、
音楽の能力には
「遺伝的な要素もかかわってくる」
ことを示しているということでした。
おそらくこの他にも、
奇数系と偶数系の遺伝子があるのではないでしょうか。
現在、先天的疾患の発見が主な目的の
出生前検査が普及しつつありますが、
生まれながらにして何の才能があるかが分かり、
それによって生き方が規制されるような時代がやってくる予感があります。
これらはその時代の倫理の問題になりますが、
いずれは私達も行き当たる大きな問題の一つでしょう。