NO132

最近
弘前公園を散歩するようになった。
そして幼い頃遊んでいた時には
思いもよらないことが分かってきた。

そこで、
何回かに分けて書いてみたくなったのです。

1、暑いときには冬の話を。

小学校の頃は
春は「かんごうかい」夏は町内の「ネプタ」を引っ張り、秋は公園で栗拾い、
冬は、学校から帰ると鞄を投げ出して、毎日公園へスキーに通った。

工業高校入り口から入っていくと、
一番右に「長坂」その左が「あずまや」
そして「急斜面」「スロープ」という斜面があった。
「長坂」は初心者用、「あずまや」は中級者用で、
「急斜面」と「スロープ」は上級者用だ。

当時は長靴にスキーをつけただけの用具で、曲げるなどという概念はなかった。
毎日暗くなるまで、ひたすら登り、真っ直ぐに滑り降りる。

年に一度大会があった。
「急斜面」から滑って、どこまで行けるか、その距離とスピードが勝負だ。
勢いをつけて滑り降りると、斜面下の平地を通り過ぎ、
結氷し、その上に雪が積もった蓮池の中を通り越して、そのはずれまで行く。
(2番になったことがあったなぁ)

 そんな思い出の斜面は、
 今、すっかり木に覆われ、見上げても頂上が定かではない。
 小さな水音をききながら、左側の石段を81段のぼって土手にあがり、
 見下ろすと、木々の上から蓮池が見える。

木は何も語らない。
かって、土の中で芽生えたことを
自分の上を数知れない人たちが通り過ぎていったことを。

わたしは語ろう。
この木々の分まで・・・。

 

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