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明けましておめでとうございます。

昨年は、
私の喜寿記念コンサートと祝賀会を開いて頂き、
たいへんありがとうございました。
本年も相変わりませず、ご指導のほど、
宜しくお願い申し上げます。
そして、
ことしは皆様にとって、発展の年でありますよう願っております。

さて、12月から、陸奥新報紙に週一回、
SF、スーパーラブロッマン「青の幻想」の連載が始まりました。
ご覧いただければ幸いです。

本欄で連載しております「ムーの幻影」もエピローグにはいり、
もう少しで終わりです。
最後の一歩、頑張ります。


エピローグ

国会議員の2/3を占めていた民友党の太田黒首相は、
ネオムー帝国の崩壊後、目に見えて人数を減らしはじめ、
太田黒自身も生気を欠いて、各委員会や本会議での失言が多発した。
同じ人間とは思えないほどの凋落ぶりである。
「もともとネオムー帝国あっての太田黒だったのだ。
今はただの人になってしまった」
「立場やバックにいる者の力によって、勢いを得ている者は、
それが失われると、かわいそうなものですわね」
岡田の言葉に由美が応える。
「でもそんなことに気がつかない人がなんと多いことでしょう」
向かいの席で恂子が言った。

3人は、ほかに客のいないモカの席で、向かい合っている。
恂子は目の前に並んで座っている岡田と由美に一種の憧れを抱いていた。
初めて会った時からそうであったが、
こうして向かい合っていても、二人には男と女という感じはない。
しかし、そこはかとなく漂う雰囲気に、深く愛し合っていることがわかる。
恂子自身が、今、愛の中にいるからこそ分かるのかも知れない。
(私たち二人の愛については、どう思っているのかしら)
恂子はつい考えてしまう。

店内には、もう恂子もおなじみになってしまった
岡田専用のコーヒーの香りが漂っている。
「”GOO”はどうなるのでしょうか」
由美が静かに訊いた。
「大勢のメンバーが失われたのでしょう・・・」
「うむ、伯爵の令息が、国際超常現象会議の後を継ぐことになっている。
それに伴って若い芽が少しずつ覚醒することになるだろう」
岡田が時計をのぞいた。
「世代が移り変わるのですね」
恂子が岡田の意図を知って立ちあがった。
「いってらっしゃい」
由美が控えめな声で見送った。

1時間後、岡田と由美は京王プラザホテルの中宴会場にいた。
復活させた”予言の刻”の会場である。
アイドル歌手、東野京子が物怖じしない態度で時間錠を開放した。
「Sさんの予言です」
彼女は一旦言葉を切って会場を見回す。
「水の底から新しい国が誕生する」
場内にどよめきがおこった。
昨年の新年と同じ風景である。
Sというのは誰だとか、Kとの関係はどうなのかとか、
招待客のあいだで、賑やかな会話が交わされて、会が進行していく。

(エピローグ5~6へ続く)

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